イカ天出身で1989年にメジャーデビュー。
「夏祭り、プレゼント、にちようび」などのヒット曲を生み、長く愛され続けているJITTERIN’JINNの全アルバムと代表曲、オススメの曲を紹介します。

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ジッタリン・ジンの全アルバムと代表曲・オススメの曲を紹介

【ジッタリンジン メンバー】浦田松蔵・入江美由紀・春川玲子・破矢ジンタ

出典 : 5th Album 「Chick-A-Biddy」
左から【浦田松蔵・入江美由紀・春川玲子・破矢ジンタ】

リリースした時期の活動の様子も含めて、全10枚のアルバムを紹介します。
5枚のベストアルバムも最後にまとめてます。

ジッタの活動面の特徴を言うと「マイナー志向の強さ」
あえてこういう表現はしたくはないけど、ファンとしてずっと気になっていたポイントなので。

華々しくメジャーデビューして、売れ続けようと思えば出来たのに、途中からそれを避けてるような印象を受けます。

楽曲も活動もマイナー志向というバンドならたくさんいます。
ジッタが珍しいのは、曲はメジャー感満載でしっかり大衆の方を向いてるのに、中期以降の活動は市場をあまり見てないような印象を受けるところ。

なのでそれを一つの軸に「初期・中期・後期」に分けて【全アルバムディスクガイド・各アルバムのオススメの1曲・活動の様子】をまとめてます。

サブスクリプションでの配信曲について

現状、配信しているジッタの音源は4thアルバム「MOONLIT LANE」と6枚のシングルのみとなっています。

サブスクリプションで配信されてる曲
エブリデイ1st Single(1989) c/w SINKY-YORK
プレゼント2nd Single(1990) c/w プリプリダーリン
にちようび3nd Single(1990) c/w Don’t let me down
夏祭り4th Single(1990) c/w くわえたばこのブルース
帰っておいで5th Single(1991) c/w 相合傘
MOONLIT LANE4th Album(1993)
なつまつり「夏祭り」の歌詞の別バージョン(2010)。※ CD販売はなく配信のみ

【初期:1989〜1995年】イカ天出場後、メジャーデビュー

所属レーベル、日本コロムビアの旧サイトの方にアルバム紹介があるものは引用してます。
http://columbia.jp/~jit/album.html

1st「DOKIDOKI(ドキドキ)」(1989年)

「DOKIDOKI」(amazon)

収録曲 アニー/SINKY-YORK/なによ!/エヴリデイ/相合傘/いつかどこかで
シングルA面:エヴリデイ(1st)
B面:SINKY-YORK(1st「エヴリデイ」)/相合傘(5th「帰っておいで」)
レーベル日本コロムビア

記念すべきジッタリンジンのデビュー作!
“アニー”は「さんまのまんま」という番組のオープニングテーマだった。
ファンに人気の高い”SINKY- YORK”は今でもライヴで聴けることもある。
初版はデジパック仕様。

「アニー」はジッタがイカ天に出場し6代目キングになった曲。
イカ天は5週勝ち抜くとグランドイカ天キングという称号を得られるんですが、2週目に後にデビューシングルとなる「エブリディ」で敗退します。

そんなアマチュア時代の曲含め、もう完全に「ジッタリンジン」が完成してますね。

特にオススメの一曲「SINKY- YORK」

ジッタのセンチメンタルな一面が全開の一曲。
全アルバムの中から入門者に一曲だけ勧めるなら?と聞かれてもこの曲を選びます。

それくらい、自分の中で最も「ジッタリンジンらしさ」を感じる曲です。

意外とファンにも知られてなさそうだけど、「SINKY-YORK」はSCANDALがカバーしてます。
独自のアレンジをしている感が強いですが、この曲が好きで歌ってる感じがして好感が持てます。

2nd「Hi-King(ハイキング)」(1990)

「Hi-King」(amazon)

収録曲 かなしいな/トレイントレイン/プリプリダーリン/BABY BABY/プレゼント/雨
シングルA面:プレゼント(1st)
B面:プリプリダーリン(1st「プレゼント」)
レーベル日本コロムビア

超メジャー曲”プレゼント”収録。シングルとは別テイクでこのアルバムでしか聴くことが出来ない。
これも初版はデジパック仕様。

wikiによるとオリコン最高2位。

「かなしいな」という曲名のイメージに反してカラフルなイントロからノンストップで楽しい楽曲が続き、最後の「雨」だけ曲名のイメージ以上に沈んだトーンで締められる一枚。

「雨」の春川さんのボーカルは「僕たちの失敗」の森田童子っぽさを感じます。

特にオススメの一曲「BABY BABY」

「プレゼント」はマスト中のマストですが、「BABY BABY」も名曲。

個人的に、「センチメンタルで感傷的、でも同時に攻撃的なアッパーチューン」がジッタの特に好きなところです。

3rd「パンチアウト」(1990)

「パンチアウト」(amazon)

「パンチアウト」は2種類あって↓下の初回限定版はCDケースではなく缶ケース。
この中に通常盤と同じCDケースとすごろくみたいな「ジッタリンジン遊戯盤」が入ってます。

「パンチアウト」(amazon)

収録曲くわえたばこのブルース/あまのじゃく/Don’t let me down/ひっこし/ウォー ウォー ウォー/夏祭り/昼下がり/バイ バイ ハニー/にちようび
シングルA面:にちようび(3rd)、夏祭り(4th)
B面:くわえたばこのブルース(4th「夏祭り」)、Don’t let me down(3rd「にちようび」)
レーベル日本コロムビア

初回限定で特製ジッタリンジンボックスに入っていて特別大付録ジッタリンジン遊戯盤がついていた。
これまたメジャー作”にちようび”はオリコン初登場1位。
どの曲もいい曲ぞろい!

代表曲の「にちようび」「夏祭り」収録の初期ジッタリンジンの集大成と呼べるアルバム。
これも「昼下がり」だけドーンとトーンダウンしますが、全体的に聴いてて楽しくなるようなジッタリンジンらしい一枚。

「くわえたばこのブルース」の「おいら」という一人称もジッタの特徴ですね。

「パンチアウト」収録の「ウォー・ウォー・ウォー」は唯一のジンタさんのヴォーカル曲。
キーボードがスカのリズムを刻み、ジンタさんが渋い声で歌い上げてます。

特にオススメの一曲「Don’t let me down」

「BABY BABY」と同じく、メランコリックなのに同時にすごく攻撃的で気分を盛り上げてくれる一曲。

「Don’t let me down」は2014年にUNLIMITSにカバーされています。
このカバーはオリジナルかと思うくらいUNLIMITSにハマってて最高です。

4th「Moonlit Lane(ムーンリットレーン)」(1993)

「Moonlit Lane」(amazon)

収録曲隣町のメアリー/Good Night/駅/一人きりのクリスマス/黒い服のブルース/サヨナラ/お月さん
シングルA面:サヨナラ(6th)
B面:一人きりのクリスマス(7th「プリーズ キス ミー マイ サンタクロース」)/お月さん(6th「お月さん」)
レーベル東芝EMI

ジャケットもさることながら音も渋めのアルバム。
このアルバムから松蔵くんがウッドベースを使い始め軽快なノリを出している。
“一人きりのブルース”のスピード感がスゴイ!

唯一、東芝EMIから出ている4thだけサブスクリプションで配信されているので、今一番聴きやすいアルバムと言えます。

3rdまでも良曲揃いですが、アルバムごとのカラーは4枚目以降の方が際立っている気がします。

ジャケットの雰囲気もそれまでの明るいテイストからダークなトーンに。
曲調も全体的にミディアムテンポの印象が強いアルバムになってます。

そういう意味では、最初の一枚としてはあまり向いてないかもしれません。

特にオススメの一曲「お月さん」

春川さんが作詞作曲を手がけている数少ない曲(作詞はジンタさんとの共作)。

ガールズバンド・ヴォーカルには「月」をモチーフにした良曲が多い印象があります。
春川さんが高校時代コピーしてたというレベッカの「MOON」とか。(「MOON」をコピーしてたかは不明)

ジッタの「お月さん」もその例にもれない名曲です。

初期(1989〜1995)の活動について

世間的に見ればこの頃が最盛期と言えるでしょう。
3rdまでは大量に流通した証拠として中古でもよく見かけます。

この頃はオリコンチャートにランクインしたり、タイアップ曲があったり、メディアでの露出も多かった、と言うか普通にありました。
じゃないと流石にデビューしてすぐに武道館公演は難しかったでしょうね。ましてネットもない時代に。

その後もコンスタントに活動は続けていますが、初期に比べると露出はグッと落ちます。

【中期:1995〜2000年】マイナー路線にチェンジ・インディーズレーベルに移籍

作品によって差はありますが、5thアルバムからは現状、新品でも中古でも入手しにくいようです。(2019.10)

5th「Chick-A-Biddy(チカビティ)」(1995)

「CHICK-A-BIDDY」(amazon)

収録曲恋は突然/CHU-CHU-CHU/およめさん/SWEET CARA/おじいちゃん/CHOCOLATE PRINCESS/PLEASE DONT’ CRY/GOOD LUCK
シングルファンクラブ入会特典:「おじいちゃん」(1994)
メンバー※オリジナルメンバー浦田松蔵(ベース)の最後の参加作品
レーベルSOLID RECORDS

ポップチューンが目白押し。
スカ、レゲエ、R&B、カントリー、ブルース、
何をやってもジッタリンジンって所がジッタリンジンの強みだ!

宣伝を兼ねた先行シングルをリリース・収録してない辺りにもインディーズを感じますね。

曲名の印象も音楽ジャンルもバラバラなのに、全く違和感がなく聴けてしまうところがまさに「ジッタリンジンの強み」。

「レゲエってどの曲だろ?」と一瞬思ったけど、確かに言われてみると「PLEASE DON’T CRY」はレゲエ。
ストレートに連想するとBob Marleyの名曲「no woman no cry」を彷彿とさせます。

「CHOCOLATE PRINCESS」は初(唯一?)の全英詞で、タイトル通り可愛らしい曲。
また、このアルバムから春川さんのアコーディオンが加わります。

「SWEET CARA」は春川さん作詞作曲。
編曲はジンタさんがやってるせいもあるだろうけど、「お月さん」も「SWEET CARA」も言われないと普通にジンタさんの曲に聴こえます。

特にオススメの一曲「GOOD LUCK」

自分が初めてジッタと出会った思い出の曲です。
高校の時にたまたま入ったお店でラジオから流れてきて、時間が止まったような衝撃を受けました。

ジッタの曲にはよく花の名前が登場して、この曲を象徴する花は「桜」。
街を出て新しい人生が始まる人の背中を押してくれるような、ポジティブな空気感に満ちた曲です。

6th「here, rattler, here!(ヒアラトラーヒア)」(1998)

「here,rattler,here」(amazon)

収録曲泣き顔のマリー/黄金の夜明け/週間天気予報/夏の終わり/浜昼顔/クローバー/市営プール/夕暮れ
シングルB面:黄金の夜明け(9th「やけっぱちのドンチャラミー」)/クローバー(11th「サムライガール」)
ファンクラブ入会特典:「夏の終わり」(1996)/「浜昼顔」(1997)
メンバーベースはサポートメンバーのヒジカタタクミ(8th「Banzai Attack」まで)。
レーベルCRAZY COMET

3年振り、ファン待望の新作は捨て曲なしの全8曲。
ホット・チューンが目白押し!
ベスト盤と言い切らせてもらいましょう。

レーベルはメンバー自身で立ち上げた「CRAZY COMET」。
ジャケットのイラストはメンバーの自作です。

「泣き顔のマリー」は多分ロカビリーをパンキッシュにした「サイコビリー」を意識的に取り入れた曲だと思います。
ロカビリーすらマイナーなのにサイコビリーを一曲目に持ってくる辺り、インディーズならでは、という自由さを感じます。

「泣き顔のマリー」で春川さんの絶叫から始まり、その勢いのまま軽快なアコーディオンが楽しい「黄金の夜明け」、情感がグッと増す「週間天気予報、夏の終わり、浜昼顔」を経て、子供のコーラスが特徴的な名曲「クローバー」、もう一度トップギアに入れ直して疾走する「市営プール」、そして、ラストはそんな忙しない音の奔流を浴びた耳を癒してくれるような「夕暮れ」と至福の30分間を味わえます。

が、おそらく一番入手しにくい一枚でもあります。
自分もこれだけ持ってなく、どうしたかと言うと、2000年頃に普通に行きつけのレンタルCDショップで借りました。

今じゃ考えられないし、当時でも新品中古含めてそこでしか見かけたことありません(お店はだいぶ前に閉店)。

特にオススメの一曲「市営プール」

アルバム自体が入手しにくいこともあって、「市営プール」は一番の隠れた名曲と言えそうです。

「夏祭り」が強烈に夏の夜をイメージさせる曲なら、「市営プール」は強烈に夏の夕焼けをイメージさせる一曲。

「黄金の夜明け」も甲乙つけがたく、ライブで最高に盛り上がる定番曲。
これ聴くと「また、ライブ行きたい!」とウズウズします。

7th「TENTASTIC!(テンタスティック)」(1999)

「TENTASTIC!」(amazon)

収録曲テンタスティック!のテーマ/CALL ME/やけっぱちのドンチャラミー/知らない街へ/月夜の散歩道/HI!WIDL MY BIKE!/ボロボロ/ガラクタの恋/10月のベレット/自転車
シングルA面:やけっぱちのドンチャラミー(9th)
B面:自転車(9th「やけっぱちのドンチャラミー」)/月夜の散歩道(10th「青いカナリア」)
レーベル日本コロムビア

スカ、パンク、コア、ロカ、ラスティック、ヒルビリー、スイングから歌謡曲の好きな人まで全員必聴!
もちろん超高速ビートは一万回転からの夢の世界!
10月10日発売、10曲入り。
タイトルもデビュー10周年を記念してその名も「TENTASTIC!」。

主観抜きでジッタの金字塔的なアルバムを挙げると、この「TENTASTIC!」かもしれません。

“超高速ビート”の「やけっぱちのドンチャラミー」、スローバラードの「10月のベレット」、ミドルテンポの「自転車」。
それぞれの曲調の人気最上位に食い込みそうな曲が収録されてる贅沢な一枚。

「TENTASTIC!」のジャケットのイラストはイラストレーター久保 誠二郎さんが手がけています。

Jitterin’Jinn | Works | 久保誠二郎-SeijiroKubo.com-

キャラクターの名前は「テンタ」。
久保 誠二郎さんのイラストはジッタのどこか童話的・アニメチックな雰囲気にマッチしてますね。

特にオススメの一曲「知らない街へ」

この曲は大好きなトレイシー・ウルマンの「Breakaway」のようなハイテンションでレトロなガールズポップスを彷彿とさせます。

「人」や「人の心情」を「街」に投影して表現する手法は、ジッタの歌詞の特徴。
これは漫画家 松本大洋の作品と共通していて、こういうところから春川さんはブログで「ジッタリンジンが好きな人は松本大洋も好き」と言ってたのかもしれません。

中期(1995〜2000)の活動について

自分がジッタを知ったのは2000年で、この時期のことはよくわかりません。
少なくともインディーズレーベルへの移籍から意識的に露出を控えるようになったと考えられます。

のちに日本コロムビアに戻っても、その点は変わらず。

この時期に出したシングルは「恋をしようよ(1995)」のみで、なぜかアナログ盤でのリリースなので当然プレミア価格になってます。
一方で、1994年からファンクラブ限定で年一回新曲をリリースしています。

普通に考えると、どちらも新規ファンを積極的に獲得しようとするスタンスとは言えないでしょう。

世間的にはCDセールスとJ-POPの最盛期。
そんな中、これだけの名盤をリリースしていて、全く一般的に認知されていないのは、今更ながら口惜しい思いにもなります。

【後期:2000年〜】 メジャーレーベルに戻るものの、さらにマイナー志向を強める

8th「Banzai Attack(バンザイアタック)」 (2000)

「BANZAI ATTACK」(amazon)

収録曲青いカナリア/SENLESS BOOGIE/馬鹿息子/家へおいでよ/一番鶏/犬小屋/サムライガール/雨上がり
備考A面:青いカナリア(10th)/サムライガール(11th)
B面:馬鹿息子(11th「サムライガール」)/犬小屋(10th「青いカナリア」)
レーベル日本コロムビア

2000年頃のシングル「やけっぱちのドンチャラミー・青いカナリア・サムライガール」は初期の大ヒット曲「夏祭り・プレゼント・にちようび」にも匹敵するキラーチューン。

「バンザイアタック」はそのリードソング「青いカナリア・サムライガール」をはじめ、ジッタらしいユニークでロカビリー・パンクな楽曲、メロディアスなアコーディオンが感傷を誘うラストの「雨上がり」と、ファンの期待にきっちり応えてくれるような一枚。

そう言えば、この「バンザイアタック」とか「サムライガール」とか今だと気軽につけられなさそうなネーミングですね。
全然戦争関係ない内容だけど。

特にオススメの一曲「青いカナリア」

イントロなしでいきなり春川さんの歌から始まる曲。

「突き抜ける〜空に〜」という歌詞のように春川さんの突き抜けるようなボーカルが最高に気持ちいい一曲。
歌い始め数秒で名曲と確信できます。

9th「Wang Dang Doodle(ワンダンドゥードゥル)」(2002)

「Wang Dang Doodle」(amazon)

収録曲COOL DOWN/ヒステリートレイン/君とどこまでも/いかないで/大好きだった人/コスモス/黄昏/晴
シングルファンクラブ入会特典:「君とどこまでも」(2000)
メンバー9th10thのベースはサポートメンバーのヤマダシンジ。
レーベル日本コロムビア

「Wang Dang Doodle」は辞書によると「派手な遊び」と言う意味だそうです。
全体的にはぶっ飛んでて遊び心を感じるというより、ストレートに「聴かせる曲」という印象があります。

それは「大好きだった人・コスモス・黄昏・晴」という後半4曲の存在感からでしょう。
切なさと甘酸っぱさが詰まったJITTERIN’JINNらしい最高のラインナップです。

「大好きだった人・コスモス・晴」はこの順番で5枚目のベスト「8-9-10!!(Ver.2)」にも収録されてます。

特にオススメの一曲「コスモス」

奈良出身のイメージの強いジッタですが、意外とこの曲ほど直球で奈良を感じさせる曲は他にありません(聴いたことない曲もあるのでおそらく)。

「さよならはあなたから コスモスをわたしから」という歌詞が沁みます。
こういう言い回しは本当に上手いなーと思います。作詞するジンタさんの上手さと、歌う春川さんの上手さ。

やはり2人は最高のコンビです。

10th「CARAMBA!(カランバ)」(2003)

「カランバ!」(amazon)

収録曲カランバ!/指輪/陽炎/ひまわり/アスタ・ラ・ビスタ!
レーベル紙ジャケ版は自主制作でファンクラブ、ライブ会場限定発売。2008年にCDケース版で日本コロムビアから再発。

メキシコをモチーフにしたミニアルバム。
「カランバ!」はスペイン語で「うわっ」みたいな驚きの声、ラストの「アスタ・ラ・ビスタ!」は「さようなら!またいつか」と言う意味。
(以前「西部劇がモチーフ」と書いてたんですが、勘違いでした)

アルバムのコメントによるとジンタさんが昔からメキシコが好きで「なんとなく気分で」メキシコをモチーフにしたそうです。

ジャケットのキャラクターはジンタさん作で名前は「サボテンタ」。

1曲目の「カランバ!」はインストなので、歌モノは4曲ですが、その4曲だけでも必聴の一枚です。

特にオススメの一曲「ひまわり」

ライブで一番強く印象に残ってる曲を挙げると「ひまわり」。

音源ももちろん良いけど、ライブで聴くと表現しにくい格別な良さがあって。
特にサビ部分の春ちゃんの伸びやかな歌いっぷりと入江さんの軽快なドラムが本当に心地よくて。

ライブ中「このままずっとこの歌を聴いていたい」、そんな気持ちにさせられた曲です。

後期(2000年〜)の活動について

2000年といえば、ホワイトベリーの「夏祭り」が再ヒットした年です。
しかし、メディアなどへの露出はほぼなく、自分が知ってる限りテレビに出てたのは一回だけ。

「夏祭り」をホワイトベリーのオリジナルだと思ってる人が少なくないのは、そのせいだと思います。
自分も2000年に夏祭りのカバーでジッタを知ったんですが、検索するまで絶対にもう解散してると思ってました。

それくらい注目を集めた状況で全く活動の様子が見えませんでした。

新曲を出してもかつては出ていたMステにも出演せず、ファンクラブ限定。
映画「青空ポンチ」のタイアップ曲「恋のルアー」(2007年)すらFC限定。

そういった活動状況から、よりマイナー志向が強まっていた印象を受けました。

音楽雑誌にはチラホラ出ていたみたいで、その際はオリジナルメンバーの3人のみ。
自分は6回ライブに行ってるのでサポートメンバーを見てるはずですが、正直全く覚えてないです…。

2000年代はブルハのフォロワー勢やハイスタなどのメロコア勢が盛り上がっていて、そのシーンの中では変わらず人気バンドと言うイメージだったと思います。

2010年頃から現在に至るまでの流れは別記事に書いてる通り以下の通りです。

2009年12月までコンスタントにライブを開催。
2010年6月に松本大洋がPVを作画した「なつまつり」を発表。
2011年5月にFC会報でFCの活動休止を報告。
【バンド活動も休止状態】
2019年4月に公式youtubeチャンネルを開設。

JITTERIN’JINNのベストアルバムは5枚

ベストアルバムは5枚。
結構かぶってる曲があって、「夏祭り」「プレゼント」「SINKY-YORK」「にちようび」「帰っておいで」などは全アルバムに収録されてます。

「8-9-10」の2つはどちらも全20曲で、ver1と2は11曲めからの収録曲が違います。
この2枚に1〜3枚目までの曲がほぼ収録されてますし、比較的入手しやすいので、初めて聴いてみたいという人はこの2枚から入るのがいいと思います。

1st「ハッピーカムカム」(1991)

「ハッピーカムカム~ベスト・アルバム~」(amazon)

収録曲エヴリデイ/SINKY-YORK/アニー/相合傘/プレゼント/かなしいな/雨/にちようび/夏祭り/ひっこし/バイ バイ ハニー/帰っておいで
レーベル日本コロムビア

このジャケットや缶の「パンチアウト」、「にちようび」のMVなど、初期ジッタのビジュアルイメージは「昭和レトロ」を感じさせます。

2st「ベストソングス」(1992)

収録曲エヴリディ/SINKY-YORK/プレゼント/プリプリダーリン/にちようび/Don’t let me down/夏祭り/くわえたばこのブルース/帰っておいで/相合傘
レーベル日本コロムビア

このアルバムもあまり見ないと言えば見ないですが、このアルバム限定の収録曲はないので特に希少価値はついてないと思います。

3st「The Very Best Collection」(1997)

「The Very Best Collection」(amazon)

収録曲プレゼント/エヴリデイ/にちようび/アニー/プリプリダーリン/あまのじゃく/なによ!/SINKY-YORK/Don`t Let Me Down/ひっこし/相合傘/いつかどこかで/雨/帰っておいで/夏祭り
レーベルコロムビアミュージックエンタテインメント

2ndベストよりは見かける気がします。2ndベストと同じくこのアルバム限定の収録曲はありません。

正直、2nd3rdベストは何でリリースされたのか存在意義がよく分からないですね…。

4th「8-9-10! Jitterin’Jinn Best」(1999)

「8-9-10!Jitterin’ Jinn Best」(amazon)

収録曲【No.01-10】エヴリデイ/SINKY-YORK/アニー/相合傘/プレゼント/プリプリダーリン/にちようび/夏祭り/バイ バイ ハニー/帰っておいで 【No.10-20】サヨナラ/プリーズ キス ミー マイ サンタクロース/GOOD NIGHT/恋は突然/GOOD LUCK/マリアン/泣き顔のマリー/黄金の夜明け/クローバー/サツキマスの唄
レーベルコロムビアミュージックエンタテインメント

「サツキマスの唄」が1995年のファンクラブ入会特典シングルです。

5th「8-9-10!!(Ver.2)」(2007)

「8-9-10!!(Ver.2)」(amazon)

収録曲【No.01-10】エヴリデイ/SINKY-YORK/アニー/相合傘/プレゼント/プリプリダーリン/にちようび/夏祭り/バイ バイ ハニー/帰っておいで 【No.10-20】やけっぱちのドンチャラミー/HI!WILD MY BIKE!/自転車/青いカナリア/サムライガール/大好きだった人/コスモス/晴/アスタ・ラ・ビスタ!/こいのぼり
レーベルコロムビアミュージックエンタテインメント

「こいのぼり」が2001年のファンクラブ入会特典シングルです。
「カランバ」も入手しにくいので「アスタ・ラ・ビスタ!」が入ってるのも大きいですね。

さいごに

この記事では「マイナー志向」というのを一つのキーワードにジッタを紹介してきました。
もしかしたらファンに優しくないバンドという印象を受けたかもしれません。

確かに「自分達のペースでやりたい」というスタンスではあると思います。
でも、ファンへのサービス精神もすごく感じるバンドでもあるんですよね。

10周年記念盤の「TENTASTIC!」の「テンタスティック!のテーマ」ではこんな風に歌ってます。

「歌ってきたのは そうね
ひとつはアタシのために
ひとつはアンタのために

続けてきたのは そうね
ひとつはアタシのために
ひとつはアンタのために」

2009年の20周年の時もライブでも無料でCDを配布したり、「プレゼント」を無料DL配信したり。
だから愛されて支持され続けているんでしょう。

また、世間と距離を置いたスタンスは、その独自の音楽性と関係があるように思います。

ランキングの存在意義のあった時代から、チャートなど我関せずでマイペースな活動をしてたからこそ、独特の音楽を生み出せていたのかもしれません。

参考:ファンクラブ入会特典・非売品シングル

のちにアルバムに収録された曲もあります。

  • [1994] 『おじいちゃん』 (『Chick-A-Biddy』収録)
  • [1995] 『サツキマスの唄』(『8-9-10! Jitterin’Jinn Best』収録)
  • [1996] 『夏の終わり』(『here, rattler, here!』収録)
  • [1996] 『Listen to me!』 (フェリシモ「Santa Book」応募者特典・非売品CD)
  • [1997] 『浜昼顔』 (『here, rattler, here!』収録)
  • [1998] 『ボンボン時計』
  • [1999] 『福の神』
  • [2000] 『君とどこまでも』(『Wang Dang Doodle』収録)
  • [2001] 『こいのぼり』(『8-9-10!!(Ver.2)』収録)
  • [2002] 『遊びにおいで』
  • [2003] 『大好き』
  • [2004] 『猫娘』
  • [2005] 『追跡』
  • [2006] 『ゲッコーストラット』
  • [2007] 『恋のルアー』(映画『青空ポンチ』主題歌)
  • [2008] 『おぼえてろ』
  • [2009] 『ラベンダー』 (FC入会特典の他、20th Anniversary day SPECIAL LIVE来場者に無料配布)
  • [2010] 『蛇の目傘』

限定アルバムは2枚。

  • [1996] 『JINGLE BELLY』ファンクラブ限定販売
  • [2003] 『CARAMBA!』ツアー会場・ファンクラブ限定販売(のちに日本コロムビアから再発)

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