【入門者向け】レコードを聴くために必要なものと4つの組み合わせパターン

初心者向けに、アナログレコードを再生するために【必要なパーツ・機能】【パーツの組み合わせ方】を紹介します。

組み合わせ方は主に4つのパターンに分類して、それぞれどんな人に向いてるかも簡単に説明しています。

自分自身、まだオーディオ全般で初心者ですが、そんな初心者でもわかりやすいように留意していますので、これからレコードを始めたいという方はぜひ確認してみてください。

駆動方式や付加機能などスペックを元にしたレコードプレーヤーの選び方は下記記事を参照ください。
【入門者向け】レコードプレーヤーの選び方をスペックと機能から解説

レコードを聴くために必要な機能・パーツ

まずは、オーディオ全般で音楽を聴くために必要なものを確認。

オーディオで必要な3つの機能 【ソース系・アンプ系・出力系】

必要な機能は「ソース系・アンプ系・出力系」3つです。

ソース系はCDやレコードなど音楽メディアからオーディオ信号を取り出して再生するためのプレーヤー。
アンプ系はプレーヤーから受け取ったオーディオ信号を整えて増幅する装置。
出力系はオーディオ信号を実際に音に変換して鳴らすスピーカーやイヤホンです。

「プリアンプ」は増幅させるための準備を行い、「メインアンプ」は実際に増幅を行うアンプ。
「プリメインアンプ」はそれらが一体になったものです。

オーディオは名称が複数あるのも地味にややこしいところです。
サイトや人によって呼び方が違うので、一応両方知っておいた方がいいでしょう。

PCで音楽を聴く場合はPC一台でこの3つの役割を担っていて、システムコンポもこれら3つの機能がセットになった製品です。

レコードを聴くのに必要な4つの機能・パーツ

レコードではこの3つの機能を次の4つのパーツが担います。

  • ❶ソース系 = レコードプレーヤー(ターンテーブル)
  • ❷アンプ系(1)=フォノイコライザー(以下、フォノイコ)
  • ❸アンプ系(2)=アンプ
  • ❹出力系=スピーカー

後述しますが、必ず4つのパーツが必要なわけではなく、製品によって複数の機能を兼ね揃えているものがあります。
フォノイコ内蔵プレーヤーや、アンプ内蔵スピーカー、全機能セットのオールインワンプレーヤーなど。

実物の単体の組み合わせだとこんな感じです↓。

ONKYO マニュアルレコードプレーヤー CP-1050(D)
audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ20
ティアック ステレオプリメインアンプ AI-301DA-SP/S
DALI スピーカー ZENSOR1

カートリッジは先端にレコード針がついていて、このレコード針がレコードに刻まれた溝の波形をオーディオ信号に変換させます。

カートリッジはレコードプレーヤーに付属している製品も多く、特にエントリーモデルは基本セットになっています。
製品によって他の様々なカートリッジに交換できるものとできないものがあります。

SHURE フォノ カートリッジ M44G 【国内正規品】

レコードプレーヤーの他、フォノイコライザーもCDの場合は必要ないレコード特有のパーツです。

【フォノイコライザーアンプ】
レコード特有の「RIAA信号」という微弱でクセのあるオーディオ信号を補正し、増幅させるための装置。
フォノイコライザーがないと、高音が強調された小さな音しか出ない。

audio-technica フォノイコライザー AT-PEQ3

ケーブルと端子について

接続の仕方も不安なポイントかと思います。
でも、そこまで複雑なことはなく、主に使用するケーブルは次の3つ。

  • フォノケーブル(アース線付き)…フォノ信号の入出力を行う。アース線は「『ブーン』というノイズ(ハム音)」を防ぐためのケーブル。
  • ピン(RCA)ケーブル…ライン信号の入出力を行う。
  • スピーカーケーブル…スピーカーの接続を行う。

↓図のように接続します。

フォノケーブル・ピンケーブルは先端に赤白のマークがついたケーブルです。

オヤイデ RCA-RCAフォノケーブル

この2つのケーブルは名称が混在して使われることもあり、ちょっとややこしいです。
「フォノ・ピンケーブルは兼用できるけど、それぞれ専用のケーブルを使用した方が望ましい」という理解で良いかと思います。(フォノ信号とライン信号では電圧が違うため)

基本プレーヤーに付属しているケーブルを使用すれば問題ありません。
フォノケーブルの場合は画像のようにアース線が一体になっています。

スピーカーケーブルもスピーカーに付属していること場合としていない場合があります。

各パーツの組み合わせは大きく4つに分けて考える

ここでは組み合わせパターンを大まかに4つに分けて紹介します。

音質的にスピーカーの重要度が最も高いので、スピーカーをアンプ内蔵のアクティブスピーカー(パワードスピーカー)にするか、アンプ非内蔵のパッシブスピーカーにするかを一つの目安にしています。

「本格志向(レベル)」や予算は目安と見てください。

全体的には次のような傾向があります。

  • エントリー向けのプレーヤーの方が機能が豊富で一体型のモデルが多い。値段もお手頃。
  • 中級〜上級者モデルほど、単機能で自由に組み合わせられる。
  • 単機能の製品の方が、その機能に特化して精度を上げられるので品質が高い。

どんな組み合わせ方をするかは、本当に人それぞれですが、大体次のようなポイントが基準になるかと思います。

  • 予算
  • すでに持っているパーツがあるかどうか。
  • 求める音質の好み、グレード
  • デザイン/サイズ
  • 必要な機能
  • 拡張性(各パーツの交換の可否)

【パターン❶】 オールインワンプレーヤー
[予算 〜1・2万円]

ここまでの説明で「色々難しそう」と思われたかもしれませんが、一体型ならほとんど悩むこともありません。
音質やパーツの拡張性にこだわりたい人には物足りないかもしれませんが、手軽にレコードを始めてみたいという方に最適です。

オールインワンタイプにはメリットが沢山あります。

  • オーディオの知識がなくても安心。
  • 値段が手頃(1万円未満〜2万円前後)
  • 見た目がオシャレなモデルが多い。
  • ヘッドホン端子、Bluetooth送信やPCに曲を取り込むためのUSB端子など、機能が充実している機種が多い。
  • 「ゼロバランス」や「針圧調整」などのセッティングも必要ない機種が多い。
  • 比較的軽量で持ち運びやすい。持ち運び用のタイプもある。
  • (なぜか)中級機種でもあまり対応してない78回転にも対応している機種がある(回転数は33・45回転が主流)。

ION AUDIOというメーカーがこのタイプのプレーヤーのラインナップが充実していて、見た目もオシャレ。
レコード人気の再燃に一役買っていると言われています。

ION Audio Max LP レコードプレーヤー USB端子 スピーカー内蔵

【パターン❷】アクティブスピーカーとの組み合わせ
[予算 2〜10万円]

確認すると、アクティブスピーカーというのはアンプ内蔵のスピーカーで、パワードスピーカーとも言います。
反対に、アンプ非内蔵のものはパッシブスピーカー。

アンプが不要なので、こちらも「スペースや費用を抑えて手軽に始めたい」という方にオススメ。
❷から徐々に、カートリッジ交換可能な機種が増えたり、各パーツの拡張性も広がります。

アクティブスピーカーを基準にすると、主に次の3つのパターンが考えられます。

❷−(1)  [プレーヤー(フォノイコライザー内蔵)]+[アクティブスピーカー]

エントリーモデルのプレーヤーにはフォノイコが内蔵されているタイプも結構あります。

オールインワンプレーヤーもフォノイコ内蔵なので、LINE出力端子があればアクティブスピーカーに接続することで音質アップが計れます。

❷−(2)  [プレーヤー]+ [フォノイコライザー]+[アクティブスピーカー]

フォノイコ内蔵タイプのプレーヤーも、内部のフォノイコのオンオフを切り替えられるモデルであれば、単体のフォノイコに接続できます。

❷−3  [プレーヤー(フォノイコライザー内蔵)]+[コンポ]

コンポにはアンプが内蔵されているので、「外部入力端子(LINE IN・AUX IN)」につなぐことでレコード再生に使用できます。
コンポを持ってる方はまず検討したいパターンです。

【パターン❸】 パッシブスピーカーとの組み合わせ
[予算 5〜30万円]

アンプ非内蔵のパッシブスピーカーと、フォノイコ内蔵のプリメインアンプの組み合わせです。
これがある程度本格的にオーディオを始めたいという場合、最も主流なパターンかと思います。

理由は以下のような点から。

  • フォノイコライザーはプレーヤーに内蔵してない方が音質的に優位。
  • アンプはスピーカーに内蔵してない方が音質的に優位。
  • フォノイコ内蔵のプリメインアンプがエントリーモデルでも充実している。

「音質的に優位」というのは、一つは振動の問題。
アンプは振動をできるだけ抑えるべきパーツで、プレーヤーやスピーカーは振動させるパーツなので、影響を与えないように個別にした方が望ましいということです。

一般的に言われてるオーディオを始める際の予算は10〜30万くらい。
この記事で想定してるのは「全くのレコード初心者の2、30代」なので、10万くらいが上限かなと見ています。

10万あれば十分各パーツをエントリーモデルで取り揃えられます。

注意点は、中級以上のプレーヤーになると、音質優先で付加的な機能は減っていきます。
PCに曲を取り込むためのUSB端子もついてない機種が多く、PCに取り込みたい場合は別途デジタル録音用の製品が必要になります。

【パターン❹】 全パーツ 個々の製品での組み合わせ
[予算 10万円〜]

プレーヤー・フォノイコ・アンプ・スピーカーを別々に揃えるパターンです。

フォノイコも数千円からあるので、10万以内に収めることも十分可能ですが、入門者にはあえてフォノイコを単体にするほどの必然性があまり見出せない気がします。
一応この記事ではパターン1〜3のどれかをオススメします。

フォノイコのタイプにカートリッジの種類が関係してくるので、まずカートリッジについて補足。
カートリッジにはMM型とMC型の2タイプがあって、フォノイコライザーもそれに合わせて[MM型用]と[MM & MC型用]の2タイプがあります。

VM型というのもありますが、VM型はMM型とみて問題ありません。

【カートリッジ MM(ムービング・マグネット)型】
マグネットを振動させることで、オーディオ信号を発電する方式。
MC型に比べて音量を得るための出力電圧が高いのが特徴。
【カートリッジ MC(ムービング・コイル)型】
コイルを振動させることで、オーディオ信号を発電する方式。
MM型に比べて出力電圧が低いのが特徴で、MM型用のフォノイコライザーにつなぐ場合には、「昇圧トランス」などで信号を増幅する必要がある。

ざっくり言うとMM型は〜中級向け・低価格、MC型は上級向け・高価格です。
音質はMC型の方が優位とされていますが、取り扱いに注意が必要なため、入門者はMM型を選ぶのが無難です。

プレーヤーに付属しているカートリッジも、基本MM型です。

以下のように、MM・MC型で組み合わせ方が変わってきます。

❹−1 カートリッジがMM型の場合の組み合わせ方

エントリー向けのフォノイコライザーは「MM型のみ対応」、上位モデルになると「MM・MC型両方に対応」という傾向があります。
プレーヤーやアンプに内蔵されているフォノイコも同様です。

❹−2 カートリッジがMC型の場合の組み合わせ方

MC型の場合、さらに「昇圧トランス」というパーツが必要になる可能性があります。

アンプにフォノイコが内蔵されている場合も考え方は同じ。
カートリッジがMC型で、フォノイコがMM型専用なら昇圧トランスが必要です。

特に❹−2のパターンは初心者にはちょっと難しい気がしますね。

さいごに

レコード再生に必要なものと組み合わせパターンの紹介でした。
全体的な構成を含めたレコードプレーヤーの選び方がなんとなく掴めたのではないでしょうか。

下記記事では、さらにプレーヤーの機能やスペックにテーマを絞って、プレーヤーの選び方を説明しています。
良かったらこちらも参考にしてください。

「【入門者向け】レコードプレーヤーの選び方をスペックと機能から解説」

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