「歪でカオスでエモい、Have a Nice Day!というバンド」アイキャッチ

2011年頃から活動するロックバンド、ハバナイことHave a Nice Day!について紹介します。
ハバナイがどんなバンドかざっくり伝わるようにメンバーや特徴、代表曲を中心にまとめました。

自分のハバナイの印象を一言で言うと、「歪(いびつ)でカオスでエモいバンド」
歪・カオスというのはボーカルの浅見北斗もハバナイを指して使ってた言葉です。

Have a Nice Day!(ハバナイ)の2018-2019の活動をみて

この1、2年はハバナイにとって大きな変化の年だったと思います。

自分がハバナイを知った2018年前半の印象は目立った露出はないし、アングラなスタンスを打ち出してるし、Wikipediaにもほぼ全く情報がなく。

個人的には大ヒットだったけど、ともすると「いい感じ」のまま消えてくバンドにも見えて「いやいやちょっと待ってくれ」という気分にもなって。

でも、そこから今年にかけて映画主題歌・TV番組ED・CMソングとタイアップ3曲、提供曲もアイドル楽曲大賞2位に選出(もろもろ後述)。
BSで特番が放送されたり、人気音楽番組「関ジャム」で取り上げられたりと話題に事欠かなく。

そして、2019年11月にavexからメジャーデビュー。

去年の自分の懸念は一体なんだったんだという躍進ぶりを見せてます。

Have a Nice Day!(ハバナイ)・現メンバー

Have a Nice Day!はボーカルの浅見北斗を中心とした、ドラム、ギター、キーボードの4人編成。
メンバーは入れ替わりを繰り返し、フロントマンの浅見以外はサポートメンバーという形になってます。

現メンバーは4人。

ハバナイメンバー

[出典] Have a Nice Day! – 愛こそすべて| youtube

画像右から、浅見北斗(vocal)、遊佐春菜(keyboard)、中村むつお(Guitar)、チャンシマ(drum)。

浅見北斗

Vocal / サンプラー。ハバナイの作詞作曲を一人で担う、唯一の正式メンバー。
前身バンドは「害チューン」。

年齢は2016年のインタビュー記事に「33歳」とあるので、2019年現在36歳。
出身は神奈川県茅ヶ崎。学歴は美術の専門校卒。
既婚で2017年1月にtwitterで第一子(娘)が生まれたと報告してます。

音楽を始めたのはかなり遅めで社会人になってから。
遊びでサンプラーを購入し、即興のラップをし始め、そこから徐々に今のバンド形態に至ったとのこと。

このプロフィールだけでも、今のハバナイは本当にゼロから作り上げられたものだと伝わります。

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Twitter ハバナイ業務用

チャンシマ(島田英明)

Drum(2011 ー)。元「マリリンモンローズ」Drum。

実質的には正式メンバーと言えそうだけど、一応「サポートメンバー」。
セルフドキュメンタリー作品「モッシュピット」で本人が「正式メンバーだったらぶつかってる。サポートメンバーの距離感がちょうどいい」と語ってます。

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遊佐春菜

keyboard(2016 ー)。
ハバナイを始め、「壊れかけのテープレコーダーズ」や「ミチノヒ」など複数のグループに所属。
ソロボーカル作品も発表していて、ハバナイでもコーラスで参加してます。

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中村むつお

Guitar(2016 ー)。元「天狗インベーダーズ」。
ハバナイ以外に「tomodati」にも所属し、vocalを務めてます。

遊佐春菜も中村むつおもコーラスが印象的だし、特にライブではサポートメンバー以上の存在感を感じます。

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Have a Nice Day!(ハバナイ)・元メンバー

過去のMVや動画を漁ってると見かける元メンバーは2人。
2人とも現在は音楽活動から離れてるようです。

内藤まさひろ

浅見とのtwin vocal兼パフォーマーとして在籍 (? ー 2015?)。
年齢は2016年の記事に「46、7歳」とあるので、2018年現在48、9歳。

ステージ上では浅見以上の存在感を放つキーパーソンでしたが、2015年3月にケガがキッカケで戦線離脱。
以来バンドから離れてます。

↓ルーリードのTシャツを着て踊ってるのが内藤さん。

さわ

シンセサイザー 兼 コーラス(2012-2016)。
ハートマークのグラサンがトレードマーク。

下で貼ってる2015年の「フォーエバーヤング」のライブ動画で演奏してます。

Have a Nice Day!というバンド名の由来

バンド名はあえてオリジナリティのあるものにはせず、特に深い意味はないとのこと。

「メールの最後の署名に「Have a Nice Day!」とあると相手も気分がいいだろうから、という発想が元になっている」とラジオで言ってました。

Have a Nice Day!(ハバナイ)5つの魅力と代表曲10曲

他にもライブの定番曲はありますが、ここでは10曲だけピックアップ。

① 中毒性が高く、エモい楽曲

音楽性は時期によってだいぶ変化してて、初期はそれこそアングラ臭漂うジャンクでカオスな印象。
現在はシンセポップとロックが融合したような、かなり取っつきやすいテイストになってます。

キラキラしたメロディアスな楽曲とどこか気だるそうなボーカルはなぜか異様なほど中毒性があります。

vocal浅見が「一種のトラウマ」と表現する音楽的ルーツは小室哲哉。

最初知った時は意外でしたが、確かに「LOVE SUPREME」とか聴くとイントロがTRFを彷彿とさせます。

逆に「Riot Girl」でNewOrder(マンチェスターのテクノロックバンド)の「Blue Monday」をサンプリングしてるし、NewOrderの影響が強いんだろうなと思ったら、あまり聴いた事もなかったという。
色んな意味で「見えない」バンドです。

② ロマンチックでエモい歌詞

浅見が書くチープなほどロマンチックな歌詞は熱狂するフロアやエモーショナルな楽曲の中で映えます。
歌詞もエッジは効きつつ普遍性が高まってより洗練されてきた印象があります。

浅見は歌詞や精神面のルーツに「ブルーハーツ」の名前を挙げてて、それも意外でした。
でも、これもそう言われるとちゃんとピンと来るという。

色々な面で影響を感じますが、パッと聴いてブルハを彷彿とさせるフレーズがあるのは「Blood on the mosh pit」。
よく聞くと割とはっきり「TRAIN TRAIN」と重なるフレーズがあります。

もう一曲、「ファウスト」。
これは意図してるか分からないレベルだけど、「本当は世界平和なんて〜」の部分にやっぱり「TRAIN TRAIN」を感じます。

それにしても「小室哲哉meetsブルーハーツ」という音楽的ルーツもハバナイの歪さをよく表してる気がします。

ちなみにメジャーデビューするavexはもちろん小室とゆかりのあるレーベルで、ハバナイが拠点にしてるライブハウス・新宿LOFTはブルハが初めてライブをした「ブルーハーツが始まった場所」です。
(これも関係あるか分からないし、ロフトは一回移転してるので全く同じ場所ではないです)

③ 祝祭感とシンガロングを生むモッシュピット

メロウな楽曲とギャップのある激しいライブ風景もハバナイの魅力の一つ。
音源とは全然テンションが違う演奏・歌い方・フロアに、ライブに行くと浅見の言う「ハバナイは基本ロックバンド」が体感できます。

バンドにとってそんな重要なモッシュピットでしたが、2019年5月に負傷者を出す事故がありました。
それを機に「ダイブ・クラウドサーフ・リフト」、要は人の上に乗る行為が禁止に

ハバナイのモッシュピットはダンスミュージックの要素が強いからか人と人の密度が薄めなんですよね。
そういう面で普通のライブよりハバナイライブでのダイブは危うかったと思います。
それが事故の原因かは分かりませんが。

少なくとも、密度が薄いとモッシュ自体が危険ということはないし、ライブの雰囲気は大きく変わってないと思います。

あとハバナイのライブは【基本撮影もネットにアップもOK】ということだけ知ってれば問題ないかと。

ライブ動画で一番インパクトを受けたのがハバナイを知った頃に見た「フォーエバーヤング」。
この時期は浅見がステップ踏みながらキーボードを弾いていて、その姿がなんか新しくて痺れました。

もう一曲、「わたしを離さないで」(2018)。
この曲も音源の印象とギャップが激しい曲で、ライブで最高に盛り上がる一曲です。

MVには雑誌セブンティーン専属モデル横田真悠が出演し、フジテレビの音楽番組「Tune」のEDに起用。
年末の「関ジャム」の「蔦屋好位置が選ぶベストソング」に選ばれた事でも話題になりました。

リリース後の再生回数は数万PVだったものの、じわじわと伸び続けて気がついたら25万回再生を超えてます。

④ 話題を呼ぶコラボ曲・提供曲

ハバナイは色々なアーティストとコラボしてる他、浅見北斗が作詞作曲で楽曲提供してます。
代表的なコラボ曲は大森靖子との「Fantastic Drag」。

初めて行ったハバナイライブで一番印象的だったのが、大森靖子と歌ってたこの曲でした。

提供曲では、2018年桜エビ〜ずに提供した「リンドバーグ」。
アイドル楽曲大賞インディーズ部門でフィロのスの「ライブ・ライフ」に続いて2位に選ばれてます。

ハバナイはここ数年で絡みのあるメンツを見てもかなり混沌としていて。
ドキュメンタリー制作のHMJMはAVメーカー、曲を提供してるのはAV女優の紗倉まなと小島みなみの「おとといフライデー」。

同時に正統派アイドルのフィロのスや正統派SSWのカネコアヤノとも共演していて、ENTHやTENDOUJIといった王道のロックバンドとも絡んでる。

どれも違和感なく成立してるけど、冷静に考えるとこんなロックバンド他にいないでしょう。
繋がりのあるアーティストからもハバナイのカオスっぷりが伝わります。

⑤ 独自のアイディアを元にしたD.I.Yな活動

ハバナイはこれまで2度、クラウドファウンティングで募った資金でフリーライブを開催。
(2015/恵比寿リキッド、2018/Zepp DiverCity TOKYO)

また、セルフドキュメンタリー作品を4つ制作。
楽曲のほか、活動全般も浅見北斗自身が舵をとって独自のアイディアを展開してます。

映画「モッシュピット」はおやすみホログラム・NATURE DANGER GANGとの「東京アンダーグランドシーン」を記録したドキュメンタリーで、2015年のフリーライブ/恵比寿リキッドの様子が描かれてます。

ちなみに「Riot Girl」は↓このほぼ全裸でダイブしてるNDGのユキちゃんを歌った歌です。

映画予告編。40分くらいの「プロローグweb版」もあってyoutubeで観られる。

他にもゲリラ的にライブを動画配信したり、活動の端々からD.I.Yで自分たちで作るというスタンスがみられて、その辺も要注目です。

その他、押さえておきたい代表曲

2019年1月公開の岡崎京子原作「チワワちゃん」で初の映画主題歌となった「僕らの時代」。
映画の作風や雰囲気と最高にマッチしていて、今のところ「私を離さないで」とこの曲が20万回再生を超えてます。

2019年9月現在の最新曲「Smells Like Teenage Riot」。

「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」のCMソングに起用され、CMバージョンでは元スーパーカーのフルカワミキとコラボ。
アルバム「Dystopia Romance 4.0」ではコラボバージョンが収録されてます。

他にライブの定番曲だと「マーベラス」「Are you ready? (suck my dick)」「Kill All Internet」辺り。
個人的には「SCUM PARK」「ノスタルジア」「Dive to The Bass」が一押しです。

さいごに

このブログは他にもいくつかハバナイ関連で書いてて、どれも「ハバナイ」で検索順位を上げるつもりはなかったんですが、「ライブ事故」の記事が1ページ目に上がってるようで。
どうせなら違う内容で上げたいと思ったので、改めて紹介記事を書いてみました。

ハバナイは音源とライブでギャップがあるけど、どっちもすごく中毒性があります。
曲聴いて気に入ったら絶対ライブも楽しいと思うのでぜひ。

ハバナイ関連サイト

サウンドクラウド

「Enter the Void EP」などサブスクでは配信されてない曲も聴けます。

Have a Nice Day!(ハバナイ) | Free Listening on SoundCloud

note

ボーカル浅見北斗のブログ・エッセイ。

Have a Nice Day!(ハバナイ)|note

公式youtube channel

ハバナイの公式の動画は「ハバナイの公式チャンネル」で全部配信されてる訳ではなく、レーベルによってはそのレーベルの公式チャンネルで配信されてます。

ハバナイ![OFFICIAL]

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