『良さが全く分からない』が一変する、音楽の趣味を広げる5つの方法

前回「全曲総シャッフル再生のススメ」という記事を書きました。

この聴き方は、ジャンルの幅が広い方がより楽しいので、合わせて音楽の趣味を広げる方法について書きたいと思います。

「趣味を広げる」というのは「最初は良さが分からないジャンル・アーティストを好きになる」という意味あいです。

趣味は無理に広げるものではないですが、「なんとなく興味あるけどよくわからない、良さがわかるようになりたい」と思うこともあるんじゃないでしょうか。

自分は元々「もっといろんな音楽を好きなりたい」という気持ちが強くて、幅広く聴くようにしてきました。
その中で、最初はさっぱりだった音楽の聴こえ方が一変して、趣味の幅がグッと広がったことが何度もあります。

その経験から、ストライクゾーンが広がるキッカケになったポイントを5つ挙げたいと思います。

音楽の趣味を広げる5つの方法

1. 【音楽は国境を越えない】という意識を持つ

「音楽は国境を越える」という言葉があります。
それも一理ありますが、国境を越えない面も大きいです。

国境どころか、国内でも馴染みのないジャンルは大抵最初は大きな壁があります。

音楽に自覚的に興味を持つのが小学生高学年〜中学生くらいだとしたら、その時にはもうそれまでの環境の影響がしっかり体に染み込んでいます。
舌が日本の食事に馴染むように、耳も日本のポップスに馴染むように好みが形成されるのが普通です。

それから邦楽POPS以外を聴くと最初は「よく分からない」となるのも普通だと言えます。

そこで「音楽は国境を越える」だと、「良くわからない、初めて聴いた時の印象が全て」で終わってしまいます。

なので、「音楽は国境を越えない」ー「馴染みのない国・ジャンルの音楽は最初はよく分からなくて当然」という意識を持つのが一歩目のポイントだと思います。

2. 一定期間、聴き続ける

1で挙げた意識を持ったとしても、分からないものは分かりません。
その時、(これは感覚ですが)「それでもわかりたい、いつかわかりそう」という予感があった場合、次にすべきは「一定期間、聴き続ける」ことです。

馴染みのないジャンルだから分からないのであれば、まずは身体を馴染ませる
ということです。

自分が、聴こえ方が一変した最初の経験というのがHIPHOPグループのブッダブランドでした。

まだほとんどJpopしか聴いたことがなかった15年以上前、なんとなく気になって聴いてみたブッダ。

当時から不動のJ-HIPHOP NO.1と言っていいグループですが、最初聴いた時、ある意味衝撃でした。
良い悪い以前に音楽として認識できない…、という感じ。

1曲目の「天運我に有り」から、ただぶつぶつ言ってるだけにしか聴こえない。

なんでこれがJ-HIPHOP no.1なんだ…。というかHIPHOPは全部同じに聴こえる。

そんな衝撃でさらに興味を覚えて、コンスタントに聴き続けて約半年。

するとあるタイミングで、聴こえ方が一変。
別の記事でも書きましたが、白黒の砂嵐がフルカラーの8K画質に変わるくらいの変化でした。

そして、それがキッカケで同じジャンルの他のアーティストの良さや違いも段々分かるように。
「ここまで同じ音楽の聴こえ方が変わるんだ」と体感したことも、大きな体験でした。

この後も同様の経験があるので、「数ヶ月、数年聴き続けること」がストライクゾーンを広げるための一番の近道だと思います。ぼちぼち時間はかかりますが。

3. まずはそのジャンルのトップを聴き続ける

馴染みのないジャンルの良さが分からない場合、「馴染みがない」からなのか「実力がない、相性が悪い」からなのか判断つきません。
そこで、まずはそのジャンルの代名詞といえるアーティストを聴くのがオススメです。

よく思うのは、ジャンルを築き上げたようなトップの人は「ジャンルを超えてる」ということ。
最悪、そのジャンル自体を好きになれなかったとしても、万人に伝わる何かを持ってると感じます。

なので、そのジャンルのトップが良いと感じるようになった場合、次の2パターンが考えられます。

一つはブッダの時のように、同ジャンルの他のアーティストも好きになる。
趣味の幅がグッと広がるパターン。

もう一つは、ジャンルのトップを好きになったのはその人が「ジャンルを超えてる力があるから」で、やはり同ジャンルの他のアーティストは好きになれない、というパターン。

自分の場合、後者ではボブ・マーリィ/レゲエやhide/ビジュアル系が挙げられます。
ビジュアル系はビジュアル系特有の(と言ったら怒られるだろうけど)ナルシストっぽい歌い方、衣装のセンス、ほぼ全て受け付けません。

正直、生理的に拒絶反応を起こすレベルで苦手です。
(にもかかわらず好きになろうとしてるところが我ながら奇特だなと思う)

それでもhideは純粋に好きになれたし、ずっと聴き続けてるので、その分野のパイオニアはやっぱり別格なんだなと思います。

4. ビジュアルでピンと来たら、その直感を信じる

雑誌やポスター、なんでもいいですが、ここでは主にCDジャケット。
ジャケットにまず惚れて「絶対このアーティスト好きだ。好きになりたい」と思った場合、最初は曲の良さが分からなくてもいずれガツンとくる可能性があります。

個人的にこのケースでいうと、rage against the machine/ミクスチャーロックやJesus and Mary Chain/シューゲイザー。

どちらもジャケットで鮮烈な衝撃を受けて手に取りました。
もうイメージが目に飛び込んできて、その残像がずっと頭から離れないような感じ。

rageは実際の焼身自殺してるお坊さんのジャケット(1st)と思われるかもしれないけど、一目惚れしたのは「The Battle Of Los Angeles」。

うまく表現できないけど、この無機質なのに、生々しい生命感がたまらないです。

JAMCは一番有名な「Psychocandy」。

この二組も最初はノイズにしか聴こえなかったけど、「この音楽の良さが分からなかったら、間違ってるのは自分の耳の方だ」とすら感じて聴き続けました。

そう考えるとジャケットの力もまた偉大ですね。
そして、ブッダ同様、何ヶ月後か聴こえ方が一変するように。

rageはのちに幕張メッセでの復活ライブにも行って、唯一意識が暗転しかけたライブ体験にもなりました。
(たまたまその日、寝てなかったせいもあるけど。)

5. 好きなアーティストのルーツを辿る

これは結構ポピュラーな方法かもしれません。

アーティストが「影響を受けたアーティスト」を公言してる人は多いです。
そこから辿っていくと、やはり相通じるものがあるので入りやすいと思います。

このパターンで聴き始めたミュージシャンは本当に多いです。
一例だけ挙げると、大ファンの甲本ヒロトやlucky soulが「1960年代の音楽がルーツ」と言っているので、その辺の音楽を意識して漁るようになりました。

そして、自分にとってヒロト、lucky soulが理想の音楽であるように、1960年代の音楽もど真ん中の中のど真ん中だと結構ここ数年で自覚するようになりました。

アーティストのルーツ関連の記事は以前はよく雑誌で見かけましたが、最近はネットが多いですね。

そういえば「初めて聴いた瞬間ガツンときた」体験談はちょくちょく聞くけど、「初めは全然で、時間差でガツンときた」というのはあまり見かけない気がします。
そういう体験談があったら知りたいです。

さいごに

最初にも書きましたが、あえて趣味を広げる必要はないとは思います。
好きになるために無理に聴き続けるのも、なんかおかしな気もしますし。

今回「成功例」だけ書きましたが、結局ハマらずに無駄骨に終わることもありますしね。
1ー5、全部に当てはまってても、全然ピンと来ない場合もあります。

意外かもしれませんが、ビートルズなんかは全然ダメでした。
むしろ最初から好きになりそうだし、周辺アーティストにはどストライクが沢山いるんですが(フィル・スペクターとかシャングリラスとか)、なぜか一向にピンと来ません。

それでもトータルでは得るものの方が断然多かったし、今でも「いつか」と思いつつ聴き続けてる音楽があります。

「もっと趣味を広げたい」という方がいたら、参考にしてもらえたらと思います。

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