『今年最も聴いたアルバム10枚』と合わせて、今年参加したライブを振り返ってみる。

行った回数は全部で7回。
例年と比べて特に多くもなく、少なくもないという感じ。

2016年個人的に新しく試みてみたこと

今年はライブに行くにあたって自分の中で新しい試みがあった。
毎年何かしらライブに行く中で、行くライブのパターンが固まっていた部分がある。

それは、『ワンマン+屋内+スタンディング』というもの。

確認したら、2003年ハイロウズ『angelbeatleツアー』の前橋市民文化会館と日比谷野外音楽堂で座席指定や屋外のライブを初体験。

そして、『屋内+スタンディング』に比べてイマイチだったので、以来敬遠するようになっていた。

で、今年は13年ぶりにそれらをもう一度試してみようかなと。
その結果も含めて、ライブの感想を書いていこうと思う。

① 2/18 矢野絢子 at プラスイレブン(埼玉)

高知を中心に活動するシンガーソングライター 矢野絢子さんが2月に2枚のカバーアルバムを発売。
そのレコ発で数十人規模の小さなライブカフェ プラスイレブンでのライブだった。

一番印象的だったのは、お店入ったらカウンターで普通に矢野さんが座ってて、『これどうぞ』とチラシを渡してもらったこと。

2004年のデビュー以来の、そしてファンクラブにも入ってた程のそこそこ年季の入ったファンなので、いきなり本人に話しかけられて固まりそうになった。

10年前、詩集が発売した時の記念イベントでサインしてもらった時以来の距離感。
その時は心構えしてたので、一言用意していた質問をしたけど、今回はお礼をいう事位しか出来なかった。

(ちなみにその時の質問は『好きな本は?』で回答は『いしいしんじ ぶらんこ乗り』『ヴィクトール・E・フランク 夜と霧』で両方すぐ買って読んだ)

ライブ始まる前まで、普通に自分の席の隣のカウンターで話してて、そのまま舞台に移動して演奏。

こういう距離感のライブは貴重だし嬉しいなとしみじみ思った。

② 3/10 The Birthday 『BLOOD AND LOVE CIRCUS TOUR』at Zepp DiverCity(Tokyo)

去年の5月のエゴラッピンらとの共演した『MAZRIの祭り』以来のバースデイ。
相変わらずいつもどおり文句なく楽しかった(短い)。

③ 4/3 きのこ帝国 『きみと宝物をさがすツアー』 at 中野サンプラザホール

きのこ帝国は昨年末の1stメジャーアルバム発売のちょい前位に初めて知った。
知ってからの数週間は、延々きのこ帝国のアルバムだけを聴き続ける程どハマりして、早速チケットを予約。
そしてこのライブで座席指定を再体験。

運悪く、場所はほとんど最後部。
座席はあるもののライブ中はほとんど全員総立ちでの鑑賞だった。

そういえば2003年の前橋市民文化会館の時もそんな感じだった。

演奏はもちろん良かったけど、やっぱりもっと近くで観たかったというのがある。
いつもステージから数メートルの場所から見ているので、表情もわからない距離感は物足りなさがあった。

④ 7/17 JOIN ALIVE at いわみざわ公園(北海道)

『野外』を敬遠してたので、夏フェスも初体験。
スケジュールの都合で、1日通して観れなかったけど、楽しかった。

観られたアーティストは、

  • the HIATUS
  • チャラン・ポ・ランタン
  • クロマニヨンズ
  • サカナクション

午前中の小島麻由美に間に合わなかったのが心残り。

野外といいつつ、本当に野外だったのはサカナクションだけ。
他はサーカスのテントを模したVelvet Circusという屋内の会場だった。

なので、野外というより、夏フェスの良さに気付けたのが大きかった。
今更すぎるけど改めて気づいたのが、フェスはレコ発と違ってセトリがベスト的なラインナップだということ。

そしてそんな豪華なセトリで色んなアーティストを立て続けに観られる。

夏ファスって素晴らしい…。

楽しかったのと同時に今まで敬遠してきた後悔に襲われて凹んだ1日だった。

⑤ 8/3 Ken Yokoyama/クロマニヨンズ/Guest OKAMOTO’S at 新木場STUDIO COAST

甲本ヒロトとハイスタの横山健の共演。
もうそれだけで感無量だった。

1999年、パンクなんて全く知らなかった時に、『MAKING THE ROAD』がCDショップで平積みされていたのを見かけて、『なんか凄そう、なんか新しそう』と感じてその光景を今でも鮮明に覚えている。

それからしばらく、ブルハの影響を受けて大人になった青春パンクバンドとリアルタイムでハイスタの影響を受けたメロコアバンドが雨後のタケノコのようにニョキニョキ現れて、一時期はブルハっぽいバンドかハイスタっぽいバンドばかりだった記憶がある。

そんな風に文字通り時代を作ったバンドは、ブルハとハイスタしかいないんじゃないかと思う。
(大貫憲章がそういう意味でハイスタとブルハを『双頭の鷲』と言ってたような言ってなかったような)

そんな二組の共演が観られて本当に言葉にならない感慨深さがあった。

あと、JOIN ALIVEでもそうだけど、他のアーティストと同時に観てヒロトの大きさを改めて実感した。
健さんも凄かったけど、ヒロトがステージ上で発散してるエネルギー量、観客への感染力は尋常じゃないなと。

体感的にモッシュの圧もバンドごとに全然違ってた。
これはワンマンでは感じられなかったことだと思う。

あまり一方を上げて他を貶めることは言いたくないけど、健さんとクロマニに挟まれてたOKAMOTO’Sは(もちろん個人的思い入れの差が激しすぎること前提で)、やはり肩を並べるとギャップを感じざるおえなかった。

OKAMOTO’SがMCで『音楽を愛する気持ちは(ヒロトにも健さんにも)負けてない』という感じのことを言っていて。
悪いけど、それを聞いて感じたのは『ステージ側の人間はどれだけ音楽に愛されてるか』で、ヒロトほど音楽に愛されてる人はいないだろうな、ということだった。

⑥ 8/24 The Birthday × THE BLUE HERB at LIQUIDROOM

今年2回目のThe Birthday。そしてライブ初のTHE BLUE HERB。
THE BLUE HERBに関しては、HIPHOPのライブ自体初体験だった。

先の健さん×クロマニの共演も驚いたけど、この二組もまた別の驚きがあった。
まず、先の二組以上にまさか対バンするとは夢にも思ってなかったので、ライブ情報を知った時は一瞬理解が追いつかなかった。

THE BLUE HERBはフジロックにも出てるので、全然あり得なくないかもだけど。

ともあれ、立て続けの奇跡の共演で贅沢な体験だった。

The Birthdayは相変わらずいつもどおり文句なく楽しかった(大好きな割に感想が雑)

THE BLUE HERBも2002年の1st『STILLING STILL DREAMING』から聴き続けているアーティスト。
でも、HIPHOPのライブは文化が違う感じがして、なかなか気持ちが奮わず。
こういう形で観に行くことができて有難かった。

初めて生で観たBOSSのパフォーマンスは圧巻。
あれだけの密度で言葉を吐き続けるって、もうそれだけで凄い。

ライブ後の数日間は余熱冷めやらず、『凄かったなぁ』という余韻がじんじんと蘇ってきた。

若干思ったのは、2組は音楽性もファン層も分離してるだろうから、その辺はどうなんだろうかということ。

自分もミッシェルは一瞬で好きになったけど、馴染みのなかったHIPHOP、ブルハを好きになるのには時間がかかった。

今では『墓場に持っていきたい10枚(確実に10枚以上あるが)』に入るほど好きな1stも最初はさっぱりだったので、そんな余計な心配もよぎった。

でも、HIPHOP勢オンリーのライブはやはり躊躇われるのでまたぜひやってほしい。

⑦ 11/17 EGO-WRAPPIN’ at 日本武道館

去年5月の『MAZRIの祭り』以来2回目。
『MAZRIの祭り』で初めて観た時、感動してまた絶対来ようという思いを1年半越しに果たせた。

武道館も初。なぜなら武道館も全席座席指定なので。
そして、武道館は中野サンプラザ以上に、3階席というかなりステージから遠い席だった。

ただ、武道館は3階も景色として見ごたえや迫力があって、これはこれで結構良かった。
中野サンプラザはただ遠いだけという印象。

あと、これは武道館特有かわからないけど、演奏時間が長かった。
セトリみると27曲もやってるので、それだけでざっと2時間以上。

多分今までのライブでも一番の長さで、それでももっと聴いていたいと思うライブだった。
最後、2人だけ残って演った『サニーサイドメロディー』は演出としても凄く良かった。

さいごに

今年行ったライブの感想でした。

『新しい試み』の結論としては、
座席指定は△、会場にもよる。
野外も屋内に比べたら△。
夏フェス最高。no夏フェス,no life。

そんな感じでした。

来年もできればまた書こうかと。
今のところチケット取ってるのは、次の3つ。

  • 1/24 クロマニヨンズ TOKYO DOME CITY HALL
  • 1/31 クロマニヨンズ 高崎 club FLEEZ
  • 4/21 THE STONE ROSES 日本武道館

今年はHIPHOPのライブが初で、来年はアイドル(LADY BABY)のライブが初。
STONE ROSESは今年もチケット取ってたら、直前で急遽中止。盛大に肩透かしをくらったので、思いの外早く来日が実現して嬉しい限り。