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今日「ストーン・ローゼズ解散」が確定したというニュースがありました(2019.9.16)。

実質的にはすでに2年前に「解散していた」という形になるかと思います。

2017年4月に来日ライブに行ったんですが、その2ヶ月後にはイアン・ブラウンが解散を予感させるコメントをしてました。
その後は活動の気配もなかったので、驚きや落胆より「やっぱり」という気持ちの方が大きいです。

改めて、再結成から再解散までの流れと所感をザッとまとめました。

【関連記事】
THE STONE ROSES 来日公演レポート 日本武道館 2017.04.21

ストーン・ローゼズの再結成から再解散まで

ストーン・ローゼズは1983年に結成。
リリースしたアルバムは「The Stone Roses(1989)」と「Second Coming(1994)」の2枚。
このたった2枚のアルバムでマッドチェスター・ムーヴメントを代表する存在になりますが、1996年に一度目の解散。

2009年に芸術家でもあるギターのジョン・スクワイアが自身の作品で「グループの墓を汚す気はない」とメッセージを発し、再結成の可能性を否定してます。

[参考]
「J・スクワイア、アートでストーン・ローゼズ再結成を否定 2009.3.20」

ベースのマニも再結成を否定。

[参考]
「ストーン・ローゼズ、メンバー再会するもリユニオンはなし 2011.4.8」

【2011〜】再結成

そんな望みは薄いように見える中、ストーンローゼズは2011年10月18日に再結成を果たします。
この時の一連の様子はドキュメンタリー作品「MADE OF STONE」に収められてます。

再結成の会見でジョンは再結成を否定したことについて「イアンと会うようになって変わった。」と語ってます。

「不思議なんだけど昔話からすぐに曲作りになった。それで僕もすっかり考えを改めたんだ。楽しめたからね。僕らの友情は特別なものだったけど、完全に壊れてた。それが二本の電話でバンドは生き返り、”墓”も消えた。」

(ドキュメンタリーを最後まで観ると、一回目の解散はイアンとジョンの不仲という以上に色々と複雑な要因がうかがえます)

復活後、最初のライブは2012年5月23日にウォリントン パーホールでゲリラ的にフリーギグを開催。

その後、ヨーロッパツアーに。
アムステルダムのライブ中、【機材の不調が原因でドラムのレニがアンコールに応えず勝手に帰る】というトラブルで、またメンバー間の亀裂と解散が取り沙汰される事態になりますが、大事には至らず。

2012年6月29・30、7月1日の3日間でマンチェスター・ヒートンパークで計22万人を集めたライブを開催。

日本にもFUJI ROCK(2012)、SONICMANIA(2013)で来日してます。

【2016〜2017】新曲リリースと武道館公演

2016年には新曲「All for One」「Beautiful Thing」を2ヶ月連続でリリース。

All for One
ザ・ストーン・ローゼズ
2016/05/12

Beautiful Thing
ザ・ストーン・ローゼズ
2016/06/10

約20年ぶりの新曲。
当然、期待半分、不安半分での視聴でしたが、個人的にはかなり好印象でした。

ジャクソン・ポロック風のジャケットからガラッとイメチェンしつつ、瑞々しさを湛えたジョン・スクワイアのアートワークからも「錆びてない」感じが伝わってきました。

その流れで2016年6月に武道館2daysで来日が予定されてたんですが、直前にドラムのレニの骨折により延期。

ちなみにこの時、2日目のチケットが残っていたからか、途中でTHE BAWDIESのオープニングアクトが決定してたんですが、それは持ち越さずそのまま流れます。

翌年の2017年4月の武道館2daysは無事開催。
このライブに行って、初めてストーン・ローゼズを観ます。

イアンの「歌唱力問題」を全然知らずに行ったので、色んな意味で印象深いライブだったんですが、でも文句なしに最高のライブでした。

ライブ、シングルリリースときて、次に期待されるのが待望の3rdアルバム。
何年でも待つ心構えでしたが、結局これは叶わずじまいになりそうです。

【2017〜】解散の噂と解散決定

2017年4月の武道館公演の2ヶ月後、グラスゴーの公演後にまた解散の噂が流れます。
キッカケはイアンの「終わったことは悲しまないでくれ、起こったことを喜んでほしい」という意味深なMC。

[参考]
「ザ・ストーン・ローゼズ、再び解散? ライブにて「終わったことは悲しまないでくれ 2017.06.26」

また、2015年にツアーのために立ち上げた会社「セカンド・ツアリング」が強制登記抹消され、2017年12月24日に清算されたことがその憶測を強めます。

[参考]
「 ザ・ストーン・ローゼズ、メンバー設立の会社解散 2017.12.7」

その間、イアンは2019年2月にソロアルバム「Ripples」を制作しリリース。
これも傑作とまではいかないけど、かなり好きで結構聴いてます。

First World Problems
イアン・ブラウン
2019/02/01

そして、次に目にしたストーン・ローゼズ関連のニュースが今回の解散決定でした。

ストーン・ローゼズ 再解散決定のニュースについて

内容を一言でまとめると、
英ガーディアン紙がジョン・スクワイアに「コレは本当にバンドの終わりだったのか?」と質問したら、ジョンがシンプルに「Yeah」と答えたとのこと。

[参考]
「 There will be no resurrection: John Squire confirms that The Stone Roses are no more | NME 2019.9.16」

「コレ」というのは記事の文脈から言うと、会社「セカンド・ツアリング」が清算されたことを指してるようです。

【訂正 2019.9.17】
NMEの日本版の記事(「ストーン・ローゼズのジョン・スクワイア、バンドが終わったことを認める」)が公開されてました。
「コレは〜」の下りは「会社の抹消」ではなく、「当該の公演がザ・ストーン・ローゼズとしての最後だったのか」と訳されてます。

「当該の公演」というのはイアンが意味深なMCを行った2017年6月のグラスゴー公演。

また、「ジョンはイアン・ブラウンと2人の関係やバンドの政策は話さないと協定を結んでいた」とあります。
詳しい再解散の理由については明らかにならなそうですね。

さいごに

もうだいぶ前に決定してる話だし、これまでも色々とあったので、解散決定を聞いても淡々と受け止めるだけという心境です。

あと、来日ライブ行っておいてしみじみ良かった。

2年前の来日ライブレポートで「気長に新譜を待ちたい」と書いてるんですが、基本的に同じ気持ちだったりもします。

また、ガラッと気持ちが変わって再再結成の可能性もゼロじゃない気がしますし。
イアンのソロも普通に好きなので、音楽活動を続けてくれる限りは、これまで通り気長に活動を追ってきたいと思ってます。

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