sibutanisubaru-nisai-thumb

特に渋谷すばるのファンという訳じゃないんですが、1stアルバム「二歳」が甲本ヒロトの影響を受けてるようで気になりました。

apple musicで「二歳」を見かけた瞬間思ったのが、「ヒロトのことが好きな人のアルバムっぽい」。

先行配信曲の「ワレワレハニンゲンダ」を聴いてみたら、想像以上に「甲本ヒロト」で。
「影響を受けた」という以上に意図的にリスペクトを表明してる表現だと感じました。

渋谷すばるファンの中には甲本ヒロトを全然知らない人もいると思うので、「二歳」のどの辺にそう感じたか紹介します。

ファンにとっても甲本ヒロトは渋谷すばるのルーツとしてぜひ知っておきたい存在かと思います。

渋谷すばるが憧れる甲本ヒロトとは

甲本ヒロトは1985年に結成され、日本の音楽シーンに大きなインパクトを与えたパンクバンド、ザ・ブルーハーツのボーカルです。

代表曲の「リンダリンダ」「青空」辺りは今だにTVなどで流れるので、聴いたことがある人が多いと思います。

リンダ リンダ
THE BLUE HEARTS
2002/02/06

青空
THE BLUE HEARTS
1990/01/01

ブルーハーツは1995年に解散しますが、甲本ヒロトはそれ以降もハイロウズ→クロマニヨンズと新しいバンドを結成し、30年以上第一線で音楽活動を続けてます。

ヒロト関連のバンドは公式で配信してる曲が少ないのがたまにキズなんですが。
↑のようなitunesのツールやyoutubeで配信してる曲があれば貼りつつ、紹介していきます。

渋谷すばると甲本ヒロトの接点

甲本ヒロトはもう20年以上聴き続けてますが、もれなく情報を追ってるわけじゃないので、2人の接点は今回初めて知りました。

結構前から接点があるし、共演もしてるんですね。

目についたのをいくつかピックアップすると、2012年に「ザ 少年倶楽部プレミアム」 というTV番組でクロマニヨンズとセッションしてます。

渋谷すばるとヒロトが一緒に歌ったのは「エイトビート」で、MCで渋谷すばるは「スゴい助けられてる曲」と紹介してます。

ネットに上がってた番組の動画を見てみたんですが、スゴい良いセッション。
そもそも、ヒロトがテレビでツインボーカルで歌ってるのは珍しい(というか観た事ない)ので、それだけでもかなり貴重な映像。

また、渋谷すばるが映画「味園ユニバース(2015)」で主演した際にヒロトがコメントを寄せていたり、同じく2015年にラジオ番組「渋谷すばるのスバラジ」にヒロトとギターのマーシーがゲストに呼ばれてます。

↓ヒロトが渋谷すばるに贈ったコメント。これは泣ける。

「関ジャニ渋谷、甲本ヒロトの「愛してるぜ」に感涙寸前」メッセージ

[出典]関ジャニ渋谷、甲本ヒロトの「愛してるぜ」に感涙寸前 | ORICON NEWS

ちなみに「味園ユニバース」の山下敦弘監督はブルーハーツの名曲「リンダリンダ」をモチーフにした「リンダリンダリンダ」という映画も撮ってます。

渋谷すばる「二歳」から感じる甲本ヒロトへのリスペクト

まずジャケットがハイロウズの「ローリング・ジェット・サンダー」。

ワレワレハニンゲンダ
渋谷すばる
2019/10/09

ローリング・ジェット・サンダー[amazon]

これだけだと「似てるな」くらいだけど、先行配信してる曲名が「ワレワレハニンゲンダ」。
このタイトルからはクロマニヨンズがテレビ番組などの出演時に言う「我々はザ・クロマニヨンズだ」というセリフが思い浮かびます。

さらに曲聴いてみたら、もうド直球で「甲本ヒロト」で。
シンプルなロックチューンにブルースハープに歌詞のセンス。どこを切り取ってもクロマニヨンズを彷彿とさせます。

「ニンゲン!ニンゲン!」という掛け声に至ってはそのまま「クロマニヨン・ストンプ」で、一瞬「ここまで寄せて大丈夫なのかな」とすら思いました。

ソロデビュー後、初の配信曲にこの曲を選んでる点や、ブルハからクロマニヨンズまで全バンドの要素を感じるところからも並々ならぬリスペクトを感じます。

そんな甲本ヒロトの音楽もルーツの影響が見えるし、ヒロトの「ロックンロールの星は輝いてるんじゃなくて反射してるんだ」という言葉通りだなと思います。
(つまり、みんな自分だけで光ってるんじゃなくて、誰かの影響を受けて光ってるということ)

例えば、「二歳」のジャケットは「ローリングジェットサンダー」と書いたけど、その「ローリングジェットサンダー」のジェケットも甲本ヒロトが憧れるローリング・ストーンズの「スティッキー・フィンガーズ」です。

スティッキー・フィンガーズ[amazon]

上で貼ったヒロトのメッセージにも「かっこいいものはうつるんです」とあります。

「ワレワレハニンゲンダ」はこのメッセージに対する渋谷すばるのアンサーソングのようにも思えます。

「あなたはかっこいい。だから、あなたからうつったものでこの曲を作りました。」

そんな声が込められてるような気がします。

収録曲のタイトルから感じるリスペクト

他にも思い至る節は色々ありますが、例えば収録曲の「TRAINとRAIN」はブルハの代表曲「TRAIN TRAIN」。

TRAIN-TRAIN
THE BLUE HEARTS
1990/01/01

「生きる」はテレビドラマ「3年A組」の主題歌で話題になったクロマニヨンズの「生きる」(2018)から来てるかもしれません。

アルバムに収録されてる曲名は全体的にクロマニのアルバムかと思うほど雰囲気が似てますね。

「二歳」はパクリなのか?リスペクトなのか?

アルバムを全曲聴けたので改めて感想を追記。

先行配信の3曲は結構わかりやすく彷彿とさせるミュージシャンが浮かぶ曲になってます。

「ワレワレハニンゲンダ」は甲本ヒロト。
「アナグラ生活」は奥田民生。
「ぼくのうた」はフラワーカンパニーズ、鈴木圭介。

ここまでくると、正直さすがに「えぇ…」という感じに。
全部「パクリ」という程かぶってはいないけど、初っ端から立て続けにこれはどうなんだ…?と思うラインナップ。

ただ、それ以外の曲に「ルーツの影響」を前面に感じるものは一つもありませんでした(少なくとも自分は)。

そういう意味で先行配信の3曲はある種特別で、やはり意図的にリスペクトを表現したものと受け止められるんじゃないかと思います。

あいみょんが「完全にandymoriへのリスペクトを込めてる」と公言してandymoriっぽい「夢追いベンガル」を作ったように。

さいごに

テーマ的に逸れるので曲の感想は書かなかったけど、一言だけ言うと「アナグラ生活」が最高でした。

奥田民生を感じつつ、それ以上に「渋谷すばるのボーカル良い」と一番実感させられた曲で、最初聴いた時は小一時間リピートしてました。

また、甲本ヒロトのバンドにも詳しく触れられませんでしたが、「二歳」を気に入った人はぜひブルーハーツや、ハイロウズ、クロマニヨンズも聴いてみてください。

きっと渋谷すばるの音楽の色々な部分でその影響を感じられると思います。