『TrueTypeフォント パーフェクトコレクション』

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最近やっとフォントに対する意識が高まってきたということもあり(去年の暮れまでヘルベチカすら知らなかった・・・)、初めてお金を出してフォント集を購入しました。

『TrueTypeフォント パーフェクトコレクション』

このフォント集は『伝わるデザインー研究発表のユニバーサルデザイン』というサイトの『オススメ書体』というページで紹介されていたのがキッカケで知りました。
(ページ中盤の『このような「フォント集」』というテキストリンクからamazonにとぶ)

Amazonのレビューを読んだら評価も高く、しかも安い。
500書体収録されていて、約3000円!
これは買うしか無いと早速購入。

フォント初心者の自分にはまだ価値を測りかねますが、評判通りの内容に大満足。
満足したポイントと初心者でも手に取りやすかった理由をまとめました。

おすすめポイント

①第6版改訂/版を重ねているロングセラー

1999年に初版が発行されて以来、14年間売れ続けているロングセラーなので安心感があります。

②プロも愛用しているクオリティ

正直、『大量にフォントが収録されているフォント集と言っても、結局使えないのばかりだったりするんじゃないだろうか?』
という不安があったのが、購入前に商品説明やamazonのレビューで解消。
(版を重ねているので、各版の商品ページがあります。自分が見たのは第5版のレビュー)

実際見本帳を見ても、スタンダードで美しく、使い勝手のよさそうなフォントが沢山ありました。
フォントファミリーも豊富なのが嬉しい。

③文章の組み見本付きのフォント見本帳

これは他のフォント集も同じですが、やはり見本帳で総覧できるとフォントを選びやすい。
見本帳は5つのフォントのジャンル(『セリフ・サンセリフ・スクリプト・ディスプレイ・その他』)でカテゴリー分けされています。

④フォントの基本解説/用語集付き

見本帳の前に15ページ程フォントの基本的な解説や後半にはフォント用語集が付いてます。
フォントの歴史や選び方、ジャンルの違いや文字組のルール等についての簡潔な説明があり、フォント初心者には有り難いです。

ヘルベチカはこの本では『Swiss 721』となっていて、同じ書体でもメーカーによって名称が変わる事があるという事も本の解説で知りました。

また、フォントのインストール方法や巻末の『よくある質問』には『詳しい使用許諾範囲』も載っているので、初心者でも安心して使い始められます。
もちろん、商用使用問わず、webや印刷物に使用可。

⑤高いコストパフォーマンス

繰り返しになるけど、もう一度挙げておきます。

この品質、収録数でこの値段というのは、やはり驚いたし、一番おススメできるポイントです。
『ちゃんとしたフォントは高い』という先入観が払拭されました。

⑥スタンリー・キューブリック作品とゆかりのあるフォントも収録

スタンリー・キューブリック監督の最後の作品『EYES WIDE SHUT(アイズ・ワイド・シャット)』の冒頭のクレジットは、↓のような感じでタイトルなどが黒背景に白文字でデカデカと映し出されます。

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ここで使われているフォントが『Futura(フーツラ)』。

こちらの記事によると、Futuraはキューブリックのお気に入りのフォントとのこと。

そして、下記にも載せましたが、『TrueTypeフォント』にはこのFuturaも収録されています。
(ただ、実際のフォントファミリーはExtra Bold。この本には20近くのファミリーが収録されているが、Extra Boldはなかったため、↑画像はExtra Blackを使用して作成。)

記事には『Helvetica、Univers』も同様に『Clean and elegant』で好きとあり、それらも収録。また、『2001年宇宙の旅』のクレジットで使用されている『Gill sans』も収録されています。

(各作品のクレジットはhttp://annyas.com/screenshots/directors/stanley-kubrick/で閲覧できる)

ちなみに事前にキューブリック作品とゆかりがあると知っていて、このフォント集を買ったわけではありません。

久しぶりに『EYES WIDE SHUT』を観たら、以前(デザインに携わるだいぶ前)に観た際は全く意識しなかったクレジットのフォントに目を奪われ、調べてみたら既に自分もそのフォントを持っていたということに驚いて、だいぶお得感も増したので追記しました。

収録されているフォント

最後に収録されている中で、いくつか定番と言われる書体を挙げておきます。
※( )はメーカー独自の呼称。

Helvetica(Swiss 721) ヘルベチカ

ヘルベチカ(Helvetica)は、1957年にスイス人タイプフェイスデザイナーのマクス・ミーディンガー(英語版) とエドゥアルト・ホフマン(Eduard Hoffmann)が発表したサンセリフのローマ字書体。
簡素で落ち着いた書体でありながら説得力に富む力強さが特長で、用途を選ばない幅広い汎用性がある。
現在最も使用される書体の一つとなっているほか、出版や広告の業界では必要不可欠な書体として知られる。

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Gill Sans(Humanist 521) ギル・サン

ギル・サン (Gill Sans) はエリック・ギル (Eric Gill) が1927-30年にかけて制作したヒューマニストサンセリフ体の欧文書体である。
ギルは名高い彫刻家、グラフィックアーティスト、そして書体デザイナーであった。
ギル・サンのタイプフェイスは、かつて彼が師事していたエドワード・ジョンストン (Edward Johnston) がロンドン地下鉄のためにつくったJohnstonに着想を得ている。
ギルは究極の可読性を持つサンセリフの制作を試み、ギル・サンは見出し・本文ともに適するように作られた。

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Futura フーツラ

フーツラ (Futura) は、1923年にドイツのバウハウスにおいて非常勤講師として勤めたパウル・レナー (Paul Renner) によって発表されたラテン文字のサンセリフ体書体。futuraとはラテン語で「未来」の意。
いわゆるジオメトリック・サンセリフの一種で、幾何学的な造形が特徴的である。
現在でもよく用いられているサンセリフのひとつで、フォルクスワーゲンやルイ・ヴィトンのロゴ等にも使用されている。

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Frutiger(Humanist 777) フルティガー

フルティガー (Frutiger) は、アドリアン・フルティガー (Adrian Frutiger) によってデザインされたサンセリフ体書体。遠くから見たときの視認性に優れ、案内用標識などに用いられるほか、印刷物でも幅広く利用されている。

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Univers(Zurich) ユニバース

ユニバース (Univers) は、1957年にスイス人アドリアン・フルティガー (Adrian Frutiger) によってデザインされ、フランスのデュベルニ&ペニョー鋳造所から写植活字として発表されたラテン文字のサンセリフ体書体。
エレガントかつ合理的なスタイルが特徴であり、ヘルベチカほどではないにしても、多くのシチュエーションで利用されてきた。
スイスエアラインズやドイツ銀行、日本国内の企業では三洋電機などがコーポレート・タイプ(企業の制定書体)として利用している。

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Eurostile(Square721) ユーロスタイル

これだけwikipediaには記載がなかったんですが、『今更聞けない?!WEBデザイナーなら最低限知っておきたい有名フォントの数々』-バンクーバーのうぇぶ屋で挙げられていたので。

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Bodoni ボドニ

ボドニ (Bodoni)は、イタリアの印刷工、ジャンバッティスタ・ボドニ (Giambattista Bodoni, 1740-1813) によってデザインされたラテン文字のセリフ体書体。モダン・フェイスに分類される。
画の太さを均一に保つなど、幾何学的に構成されており、カリグラフィ的要素を排除しているのが特徴。広告デザインなどに人気が高い書体の一つである。

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コスパが高く、その名に偽りなしの『TrueTypeフォント パーフェクトコレクション』の紹介でした。
この本は欧文のフォント集なので、同様の品質、値段で日本語書体のものがあればぜひ欲しいですね。