Think simple,Think different -「考える」を考える-

17Thumb

2013年の年末から今年の2月にかけてスマホサイトの制作に取り組んでいました。

その経験の中で、「考える」「作る」ということに対して改めて思うところがあったので、メモしときます。

初の実務での制作&スマホサイト制作

「〜webデザイナーになるまでの道」が遅々として進まないので、ご報告できないままでしたが、去年の年末からwebデザイナーとして働いています。

スマホサイトの制作というのは、その会社が運用しているwebサービス(既存PCサイト)をスマホサイト化する作業の事で、ワイヤーフレームからデザインカンプ、コーディングまで一通り一人で作らせてもらいました。

もちろん実務での制作も初めてですし、スマホサイトも参考書やスクールのサンプル以外で作るのは初めて。

言うまでもなく、スムーズに作業が進むことはなく、何度もつまづきながら/ダメだしされながらの作業となりました。

その中で、本当に最後の最後に一つの経験則として強く意識することができたことがあります。
その経験則として頭に浮かんだのが、次のフレーズでした。

「Think different」

「Think different」の二つの意味

「Think different」、
スティーブ・ジョブズがアップルに復帰した際に、広告キャンペーンに用いた有名なスローガンです。

(和訳)
クレージーな人たちがいる
はみ出し者、反逆者、厄介者と呼ばれる人たち
四角い穴に 丸い杭を打ちこむように
物事をまるで違う目で見る人たち
彼らは規則を嫌う 彼らは現状を肯定しない

彼らの言葉に心をうたれる人がいる
反対する人も 賞賛する人も けなす人もいる
しかし 彼らを無視することは誰にもできない
なぜなら、彼らは物事を変えたからだ
彼らは人間を前進させた

彼らはクレージーと言われるが 私たちは天才だと思う
自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが
本当に世界を変えているのだから

ただ、急いで補足しないといけないのは、私はこのアップルのCMも具体的に覚えていなかったし、「Think different」の真意も知らない状態でした。

なので、今回の制作を通して上記のCMのような「世界を変える」とか、「人間を前進させる」ということについて想いを馳せた、というわけではないです。全然。

たまたまフレーズだけ頭に残っていて、
もしかしてあの「Think different」ってこういう意味だったのかな、
と自分の中で思ったという事です。

タイトルの二つの意味とは、つまり“オフィシャルな意味”と“個人的に(勝手に)解釈した意味”。

実際の「think different」の訳は「物事をまるで違う目でみる」で、
ニュアンス的には『今までと違う見方で考える』『人と違う見方で考える』という意味合いが強いかと思います。

では、自分なりに腑に落ちた「Think different」の意味は何かというと、
「自分が考えついたことを、さらに違う見方で考える」
というものです。

言い換えると、
「自分が一旦良いなと思ったことでも、実は全然良くないんじゃないかと疑う事、
さらにもっと良い案があるかもしれないと考え直す事」
ということ。

…何もあらたまって言う程大したことではないんですが。

でも、制作を通して本当にこれは大事だなと実感しました。

そして、意識して実践し続けるのは凄く難しい、
というか、今回の制作では全然できていませんでした。

ちゃんと意識すらできていなかった。

常に気持ちに余裕がない状態で制作にあたっていて、
一旦『お、この案はいいんじゃないか』と思うと、即自分にオッケーをだして次に行ってしまいがちでした。

それで、上司に見てもらって、至らない点を指摘されるということが多々有り。
その中には、もう一日寝かせて見直せば自分でも気づけたんじゃないかというものもありました。

ただでさえ、自分の主観はバイアスがかかって、良く見えるものだし、そこからもう一歩踏み込んで考える事は難しいものです。
まして経験値の少ない駆け出しのデザイナーならなおさら。

なので、自分自身に対して「Think different」をより意識していかないといけないと思いました。
これからは、誰かにダメ出しされる前に、もっと自分で自分にダメ出しできるようにならないといけないなと。

で、その後実際の「Think different」はどういう意味なんだろうと調べてみたら、結構違ってたという。

アップルは『今まで/人と』、
私は『自分自身と』
違う目で見る。

壮大なスケールの「Think different」はアップルに任せておいて、自分なりの「Think different」で少しづつ視野を広げていきたいと思います。

「Think Simple-アップルを生み出す熱狂的哲学-」

「Think different」の意味を知ろうと手に取ってみたのがこの本です。

著者は「Think different」キャンペーンにもたずさわった、クリエイティブ・ディレクター、ケン・シーガル。
アップル(ジョブズ)の<シンプル>の哲学を10の要素に落とし込んで解説しています。

これ、内容以前に読み物としてめちゃくちゃ面白かったです。

一応iMac暦が2年たつものの、アップルにもジョブズにもさほど興味なかった自分が、ぐいぐい引き込まれて、アップルのこれまでと今後に俄然興味を持つようになりました。

<シンプル>の哲学も今後デザインする際に意識せずにはいられないと思うほど、力強いものでした。
<シンプル>の哲学の実践者たちには畏敬の念すら覚えました。

クリエイティブに関わる人で未読の方はぜひ一読あれ。
 
余談ですが、iMacの名前を決める際、ジョブズが「マックマン」を推してたというエピソードが面白かったです。