長年聴き続けている好きなHIPHOPアーティスト、Shing02(シンゴツー)について。
主にまだ聴いたことない人向けに次の3つの項目を元に紹介したい。

  • プロフィール
  • 好きになったキッカケ
  • 入門者にオススメの3曲

日本人HIPHOP MC Shing02とは

昔借りたアルバムに詳しい説明があったけど、覚えてないのでWikiの力を借りつ簡単なプロフィールを。
(唯一記憶に残ってるのが、確か「2」は「無限」を意味しているとか)

本名、安念 真吾(あんねん しんご)。年齢は42歳(2017年時点)。
東京生まれで、15歳からはアメリカ・カルフォルニアに移住。ヒップホップ文化に出会いラップを始める。

1997年10代の頃に処女作「絵夢詩ノススメ」を携え来日。
1999年、『緑黄色人種』を発売し、知名度をあげる。

2002年 SHING02 & THE HEAVY MANNERSとしてフジロック・フェスティバルに出演。

ネイティブの英語と(なぜか若干片言っぽい独特の響きを持つ)日本語ラップで異彩を放つ日本人MC。
特定のユニットを組むわけではなく、その時々で様々なDJ等とフィーチャーする形で作品を発表している。

ソロ以外でも「Vector Omega(ベクトル・オメガ)」名義でプロデューサー活動や即興ジャズ・トリオ「コズミック・ルネッサンス」として活動。

また、坂本龍一の反原発プロジェクト、STOP ROKKASHOに参加。政治的な発言も積極的に行っている。
(10数年で唯一ヤフートップでShing02の名前を見かけたのが、「STOP ROKKASHO」関連の記事)

オフィシャルサイト
http://www.e22.com/shing02/

好きになったキッカケ

約15年ほど前、テレビ東京で「Hang Out」というインディーズロックバンドを紹介する深夜番組があった。
Shing02をはじめて見たのはその番組で流れていたライブ映像。

その時の光景は今でも覚えているほど鮮烈だった。

音楽に関するボキャブリーが貧困なので上手く言い表せないけど、とにかく一目惚れ。

自分が無意識のうちに思い描いていた「理想の音楽」を突然目の当たりにしたような感じだった。

それまで(今でも)特にHIPHOPに愛着があるわけではなく、まして当時は大して聴いたこともないジャンル。
なので、Shing02は本当にたまたま個人的な好みにハマったんだと思う。

ライブで歌っていたのは「誰も知らない」という曲。

Dry&Heavyというダブグループとコラボしたもので、このバージョンはおそらく音源化されていない。
(「誰も知らない」自体はアルバム「緑黄色人種」に収録)

ちなみ、この時自分はshing02をDry&Heavyというグループのメンバーだと勘違い。

shing02目当てで、Dry&HeavyのCDを買ったら全曲インストだったという悲しい後日談がある。。
(学生時にお金もない中思い切って買ったCDだったのでかなり凹んだ…)

Shing02 入門にオススメの3曲

ここから本題。初めて聴く人向けにオススメの曲を紹介する。

正直、Shing02は一般的に受けるアーティストかというと、やはりYesとは言い難い。
でも「これなら普段HIPHOPを聴かない人にも聴きやすいんじゃないか」という曲を選んでみた。

① Luv (sic)

Nujabes(ヌジャベス)というトラックメイカーとのコラボ曲。
Nujabesも「稀代の」という形容句で語られる稀有なアーティストだが、残念ながら36歳という若さで事故で亡くなっている。

「Luv sic(ラブシック)」はpart1〜6まであり、2015年に全partを収録したアルバムがリリース。
Luv(sic) Hexalogy(2CD)

また、テニスの錦織選手がNujabesの大ファンらしく2016年にコンピレーションアルバムを発売。「Luv sic Part2」はそのアルバムにも収録されている。

(↓apple musicで視聴できる。未登録の人は3ヶ月無料、それ以降月額980円。)

part1〜6の中でも一般的にも人気で個人的にもオススメなのが、「Luv sic Part2」。
(オフィシャルじゃないのでアレだけど、載せます。。)

Emi Meyerというジャズシンガーとコラボしている「Part4」もオススメ。
(これも音源化されてるか不明。そういう曲多い。)

② fuku (s02 edit)

ナカムラヒロシを中心とする音楽ユニット、i-dep(アイ・デップ)とのコラボ曲。

この曲は、福島の震災を歌ったもの。
shing02の身振り手振りが手話のようで、メッセージを届けたいというが想いが伝わってくる。

今見たら再生回数8万弱なのがあまりに残念ということもあってオススメしたい。

③ PEARL HARBOR

これは多分誰かが勝手にリミックスしてネットにアップしたものだと思うけど、好きな動画なので挙げる。

DJ BAKUの「AKBAH ATTACK」というトラックに、shing02の「PEARL HARBOR」のラップをのせたもの。

「Luv sic」「fuku」はおとなしめの聴かせる曲だったのに対し、「PEARL HARBOR × AKBAH ATTACK」は攻撃的で激しい、爆音で聴いたら鳥肌必至の一曲。

ロック好きなら好きそうな気がする。

オススメのアルバム

ついでにアルバムも2枚紹介。
1枚目は2016年発売のCradle Orchestraとの共作「Zone of Zen」

Cradle Orchestra(クレイドル・オーケストラ)
…瀬戸智樹とInherit aka DJ ChikaによるDJ/トラックメイカー・ユニット“CRADLE”に、望月明香(vn)、島本道太郎(b)、石井あやの(fl)を加えたメンバーを中心としたコラボレーション・プロジェクト。

「Zone of Zen」はジャンルを超えた傑作だと思うし、個人的に2016年のマイベスト。

2枚目はライブアルバム、「iTunes Live From Tokyo – EP」

さいごに

最後に今あえてShing02を紹介した理由を補足すると、
ひとつはストリーミングサービスが充実してきて聴きやすくなったから。

以前はレンタルでなかなか見かけなかったけど、最近は「Apple Music」「Spotify」「Amazon music」などで結構とり扱われている。

以前のように買わないと聴けない時代じゃないのは本当に恵まれてるなと思う。

もうひとつの理由は上でも書いたが、昨年錦織選手がコンピレーションアルバムを発売して一般的に目に触れる機会があったから。

ツタヤのレンタルコーナーで大きなPOPでアピールされていたのを見かけた際は、感慨深かった。

Shing02は売れる感じでも売れたい感じでもないが、ファンとしてこの機会に少しでも広まればと思い、紹介記事を書いてみた。

気になった方は他にも良い曲がたくさんあるのでぜひ。